学生反抗記ネオ

元京大院生の諸行無常。

京都に巣食う酒飲み虫

京都に引っ越してからしみじみ感じる京都の良さといえばやはり学生の多さ。

京都市の人口の1割くらいは学生といわれているほど,町を歩いていると若者の姿が目に付く。神戸の下町出身の私からすれば学生街の活気はとても新鮮で楽しい気分になる。それこそ大衆居酒屋に行けばサークル終わりの大学生がバカ騒ぎしているし,個性的な飲み屋では店ごとバカ騒ぎみたいなことも少なくない。おしゃれな学生はおしゃれなバーに行くし,コンビニやスーパーに行けば宅飲みに向けてお酒を買い込んでいる大学生をみることができる。酒,酒,酒。何といっても酒さえあれば単位や留年なんてお構いなしの気分になって,翌朝の1限どころか昼過ぎまでぶっ倒れ,気づけば5限が終わってしまうというルーティーンを繰り返す。

一回生の頃にサークルの先輩に連れまわされ,ビールに始まり,ワイン,ウイスキー,日本酒,焼酎ととにかく飲む。最初のうちは酒なんてどれでも美味しいと思い込んでいるものだから,両手にビールとウイスキーを持ち,うまいうまいとラッパ飲み。酒の美味しさ,非日常感に溺れる日々が繰り返された。そうしていくうちに,好みの酒が決まっていって,好きな時に好きな場所へ一人で勝手に飲みに行くのが一番の楽しみになる。

飲み屋で形成されたコミュニティにはそれまた面白いものがある。一人飲みをしない学生は絶対に損してる。友達と飲みに行ったら友達との会話しか基本ないんだから,一人で飲みに行ってそこで知り合いをたくさん増やすほうがいろんな人と知り合えるし,いろんな話を聞けるし絶対に楽しい。一人で飲みに行ったって,結局一人じゃなくなるからそれが良い。

一人で飲みに行って一人じゃなくなるのが良い。はなから二人で飲みに行けばいいという話ではない。そういうことではない。一人で飲みに行って,楽しさを見つけて,また一人で行って一人じゃなくなるのが良い。究極的なことを言うと,お互い一人飲みをしている中で,偶然会って喋るほうが良い。酒を飲むことを目的に誰かを誘うくらいなら,一人で飲みに行ってしっぽりしなさい。

それか,私と一人飲みをしに行きましょう。